ANAの国内線をよく利用するビジネスパーソンや旅行者にとって、少しでも旅費が抑えられるのは嬉しいことですよね。そこで今回は、ANAの「いっしょにマイル割」と「スーパーバリュー運賃」を比較しながら、どちらがよりお得に使えるのかを詳しくご紹介します。
先に結論をお伝えすると、急な出張や繁忙期の移動が多い方には「いっしょにマイル割」の方が有利です。ただし、常にそうとは限らず、時期や予約タイミングによっては「スーパーバリュー」が勝るケースも。
では、どういうときにどちらを選ぶべきなのか・・・その境界線を明らかにしていきます。
いっしょにマイル割とは?
ANAマイレージクラブ会員が、自分のマイルを使って特典航空券を発券し、その同行者(最大3名まで)は割安な固定料金で同じ便に搭乗できるという制度です。「いっしょにマイル割」という名称の通り、マイルを使って“いっしょに”旅をすることでお得になる仕組みです。
- 対象人数:2~4人(うち1人はマイル会員)
- 料金体系:
- 会員本人は10,000マイルで往復航空券を発券
- 同行者は往復で約20,400~38,600円(距離・時期により変動)
- 条件:
- 同一便・同一行程の往復航空券のみ
- マイル枠に空きがあることが前提
- ANA便限定(コードシェア便は対象外)
- 搭乗者全員が同時に同一便に搭乗する必要あり
特に注目すべきは、直前予約でも金額が変わらないという点。急な出張やピーク時でも、空席さえあれば一定料金で利用できるのが強みです。まさに「いっしょにマイル割」は、柔軟性とコスパを兼ね備えた選択肢と言えるでしょう。
ANAスーパーバリュー運賃とは?
ANAが提供する早期割引運賃で、購入時期により名称が異なります(スーパーバリュー75、55、28など)。「スーパーバリュー」という名前の通り、計画的な予約で最大限のお得感を得られる仕組みです。
- 特徴:
- 最大75日前から購入可能(数字は購入期限を表す)
- 一人旅にも対応
- 片道でも購入可
- 購入後すぐに発券が必要(期限を過ぎると自動キャンセル)
- 注意点:
- 予約変更不可
- キャンセルには手数料がかかる
- 座席数に限りあり(安い運賃は早い者勝ち)
早めに予定が立っている出張や旅行では、「スーパーバリュー運賃」のほうが安くなる可能性があります。計画的な行動がカギです。
料金比較:どちらが本当にお得?
以下の表で、主な項目ごとに「いっしょにマイル割」と「スーパーバリュー」を比較してみましょう。
項目 | いっしょにマイル割 | ANAスーパーバリュー |
---|---|---|
対象人数 | 2~4人(要マイル会員) | 制限なし(1人でもOK) |
支払い方法 | 10,000マイル + 同行者の現金 | 全員現金 |
予約期間 | 搭乗前日まで(空きがあれば) | 最大75日前から(期限あり) |
金額 | 会員:10,000マイル、同行者:往復約20,400~38,600円 | 時期・購入時期により変動(安ければ往復1.5万円台も) |
変更・キャンセル | マイルは返却不可、同行者は条件付きで払い戻し可 | キャンセル可(手数料あり)、変更不可 |
利用可能路線 | ANA国内線(コードシェア除く) | ANA国内線(全路線、コードシェア含む) |
利用タイミング | 繁忙期・直前予約に強い | 通常期・早期予約向け |
予約の取りやすさ・取りにくさで比べるとどっち?
「いっしょにマイル割」と「スーパーバリュー」では、予約のしやすさにも違いがあります。
いっしょにマイル割の予約難易度
「いっしょにマイル割」は、特典航空券の一種なので、マイル枠(特典席)に空きがあることが前提です。そのため、人気路線や繁忙期、時間帯の良い便では、すでに枠が埋まっていて使えないことも少なくありません。
- 予約開始は搭乗355日前からと長く、早く押さえられるのは利点
- ただし、設定されていない便や枠が埋まった便では利用不可
- 同行者も同便に空席がないと予約できないため、柔軟性はやや低め
特典枠が空いていればお得ですが、選択肢が限られることを理解しておきましょう。
スーパーバリューの予約難易度
スーパーバリューは、座席数に制限はあるものの、通常の販売枠の中で購入できる運賃です。早めに予約すればするほど、安い運賃で取りやすい傾向にあります。
- 便によっては75日前に売り切れることもある
- とはいえ、特典枠と違い、全体の座席数の中から販売されるので選択肢が広い
- 一人でも予約でき、日付や便の選択肢が豊富
結論としては、自由度や取りやすさではスーパーバリューに軍配が上がります。反対に、「いっしょにマイル割」は特典枠次第で予約難易度が高めといえるでしょう。
ケース別おすすめ活用法
急な出張・直前予約の場合
スーパーバリューは直前だと価格が大きく跳ね上がることが多く、いっしょにマイル割のほうが圧倒的に安くなるケースがあります。特に同行者と一緒に出張する場合は狙い目です。直前予約でも安定した価格で使えるのが、「いっしょにマイル割」の大きな魅力です。
繁忙期(お盆・年末年始など)
スーパーバリューは早めの予約が必要ですが、人気便ではすぐに埋まってしまうことも。いっしょにマイル割なら空席があれば一定料金なので、タイミング次第でお得です。
事前に予定が決まっている通常期
スーパーバリュー75や55などを利用すれば、マイルを使わずに安く予約できる可能性が高いため、マイルは他の用途に温存した方が賢いかもしれません。
一人出張が多い場合
そもそも「いっしょにマイル割」は2人以上が必須なので、単独での移動が多いビジネスパーソンにはスーパーバリュー一択になります。
友だちとの旅行(自分はマイルあり・友だちはマイルなし)
自分はマイルが貯まっていてマイルを使いたいけれど、一緒に行く友だちはマイルを持っていない……そんなときにぴったりなのがこの制度です。
スーパーバリューと比べて同行者の料金が大きく変わらない場合、自分は現金を支払わずにマイルだけで済むという点で「いっしょにマイル割」は非常に魅力的です。同行者も通常のスーパーバリューと同等、あるいはそれ以下の金額で利用できることが多いため、お互いに納得感のある旅が実現できます。
さらに、前日まで予約ができる柔軟性や、同行者分のキャンセル時に一部返金対応があることも安心材料です。友人との予定が変わりやすいケースでも、リスクを最小限に抑えられます。
金額がほぼ同じであれば、「いっしょにマイル割」を選ぶのがおすすめです。
ちなみに、飛行機に乗る回数が少なくてもマイルは貯められます。お友達もマイルが貯まると一緒に特典航空券で旅行できますよね。
マイルが貯まるおすすめのポイントサイトはこちらです。


マイル価値の観点から見た判断基準
1万マイルで発券できる「いっしょにマイル割」ですが、そのマイルの価値(1マイルあたりの金額換算)にも注目しましょう。
- 繁忙期や直前予約では、同行者の運賃が通常より高く設定されており、結果として1マイルあたりの価値が7~10円相当になることも。
- 一方で、通常期や短距離路線ではスーパーバリューとの差額が少なく、1マイルあたり2~3円相当まで価値が下がることも。
マイルを効率よく使いたいなら、「いっしょにマイル割」は高額運賃を回避できるタイミングでの使用がおすすめです。

結論:いっしょにマイル割とスーパーバリュー、どっちを選ぶべき?
- マイルを有効活用したい・同行者がいる・直前の予約が多い → いっしょにマイル割
- 一人旅・予定が早く決まっている・マイルを節約したい → スーパーバリュー
「いっしょにマイル割とスーパーバリュー、どっちが自分に合うのか?」は、タイミングと目的によって使い分けるのがポイントです。ANAの予約サイトで両方の価格を比較しながら、あなたにとってベストな選択を見つけてくださいね。