マイルのことをいわゆるポイントと同じと思っていませんか?
実は私、最近になってやっと1マイルが単なる1円ではない、ということを知りました。
これまで全ての買い物などをマイル以外のポイントで貯めていたことを振り返ると、「もっと早くマイルの利用を始めていれば良かった」と猛烈に反省しています。
旅行好きな方々には、この記事を通じてマイルの素晴らしい価値を知っていただき、ポイントではなくマイルを貯めて、自由に旅を楽しんでいただきたいと思います。
特典航空券に必要なマイルが2024年10月27日より変更になります。(本記事は変更前のマイルで計算しています!)
マイルの基礎知識
マイルとは航空会社が発行するポイントプログラムのことです。
マイルは基本的には飛行機に乗ることで、飛行距離や運賃クラス、提携クレジットカードの使用などによって貯められます。
貯めたマイルは、特典航空券、クラスアップグレード(国内線を除く)、ホテルの予約、レンタカーの利用、商品購入などに利用できます。
また、ANAではスカイコインに交換することで国内外のツアー予約に利用することもできます。
そもそも1マイルは1円ではないってどういうこと?
先ほどのマイルの基礎知識でもご紹介しましたが、マイルは様々な特典に交換することができます。
一般的なポイントの場合、「1ポイント=1円」の価値で商品購入などに利用することが多いですよね。
基本的には1ポイントの価値は変動しないのです。
でも、マイルの場合、交換する商品や交換するタイミングなどによって1マイルの価値がかなり変動するため一概に1マイルは何円とは言えないのです。
例えば、マイルを特典航空券に交換する場合、交換するタイミングがハイシーズン(繁忙期)なのか、ローシーズン(閑散期)なのかによって、必要になるマイル数が変動します。
以下は東京福岡間の特典航空券を購入するために必要なマイルです。
表示している最安片道料金は参考までに各シーズンのスーパーバリュー75で現時点のチケット代を検索したものです。
シーズン | 必要マイル数 | 最安片道料金 | 1マイルの価値 |
---|---|---|---|
ハイシーズン | 9,000 | 26,180 | 2.9円 |
レギュラーシーズン | 7,500 | 19,510 | 2.6円 |
ローシーズン | 6,000 | 14,120 | 2.35円 |
このように、1マイルの価値は2.35円から2.9円の間で変動しています。
こちらは東京→福岡間の航空券で計算していますが、飛行距離によっても必要マイル数や1マイルの価値は変わってきます。
これが一概に「1マイルは何円」と表現できない理由なんですね。
ちなみに、こちらは一番安い料金【スーパーバリュー75】でマイルの価値を計算していますが、特典航空券の場合、いつ予約しても同じマイル数です。
直前の予約の場合、もっとチケット代は高いので、マイルの価値はグッと上がります。
賢いマイルの使い方(最大限の利益を得る戦略)
先に結論をお伝えすると、最もお得なマイルの使い道は特典航空券に交換することです。
特典航空券の場合、利用できる人が本人または2親等以内の親族(要登録)となりますので、その他の人との旅行の場合、スカイコインに交換する方法がおすすめです。
特典航空券に交換する
最もマイルの価値を高める方法は、なるべく長い距離の路線で特典航空券に交換することです。
距離が長くなれば必要なマイル数も増えますが、短い距離よりも長い距離の方が航空券も割高なので1マイル当たりの価値も上がります。
国際線の特典航空券に交換するとさらにマイルの価値はあがります。
ここでは、東京羽田発の国内線に限定して1マイルの価値を確認していきましょう。
Lシーズン=ローシーズン(閑散期)、Rシーズン=通常シーズン、Hシーズン=繁忙期
到着空港 | 基準運賃額 | マイル区間 | Lシーズン | Rシーズン | Hシーズン | Rのマイル価値 |
---|---|---|---|---|---|---|
札幌(千歳) | 51,600 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.88 |
大阪(伊丹) | 35,900 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5.98 |
大阪(関西) | 35,900 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5.98 |
大阪(神戸) | 35,900 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5.98 |
福岡 | 56,400 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.52 |
沖縄 | 62,300 | 801~1,000マイル区間 | 7,000 | 9,000 | 10,500 | 6.92 |
稚内 | 63,700 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 8.49 |
紋別 | 62,900 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 8.38 |
女満別 | 62,800 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 8.37 |
旭川 | 60,400 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 8.05 |
中標津 | 61,400 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 8.18 |
釧路 | 58,300 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.81 |
帯広 | 58,600 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.81 |
函館 | 48,700 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.49 |
大館能代 | 38,500 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5.13 |
秋田 | 37,200 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 6.2 |
庄内 | 31,600 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5.26 |
富山 | 33,900 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5.65 |
小松 | 33,900 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5.65 |
能登 | 33,900 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5.65 |
八丈島 | 30,100 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 5.01 |
名古屋(中部) | 29,500 | 0~300マイル区間 | 5,000 | 6,000 | 7,500 | 4.91 |
岡山 | 46,800 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.24 |
鳥取 | 42,600 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5.68 |
米子 | 44,800 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 5.97 |
萩・石見 | 50,500 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.73 |
広島 | 48,000 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.4 |
岩国 | 48,000 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.4 |
山口宇部 | 52,700 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.02 |
徳島 | 46,100 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.14 |
高松 | 46,100 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.14 |
高知 | 48,700 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.49 |
松山 | 49,500 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 6.6 |
北九州 | 56,400 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.52 |
大分 | 54,900 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.32 |
熊本 | 56,400 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.52 |
佐賀 | 56,400 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.52 |
長崎 | 59,600 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.94 |
宮崎 | 56,400 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.52 |
鹿児島 | 59,600 | 301~800マイル区間 | 6,000 | 7,500 | 9,000 | 7.94 |
宮古 | 83,600 | 1,001~2,000マイル区間 | 8,500 | 10,000 | 11,500 | 8.36 |
石垣 | 89,200 | 1,001~2,000マイル区間 | 8,500 | 10,000 | 11,500 | 8.92 |
上記は基準運賃額に対してマイルの価値を計算しています。
実際はSuperValueなどのもう少し安い価格でチケットを購入することが多いと思うので、こちらの表ではマイルの価値は少し高めに算出されていると思ってくださいね。
これを見るとやはり距離が遠い、東京→石垣の航空券に対するマイル価値が8.92円と一番お得ですよね。
0~300マイル区間では1マイルの価値は5円台から6円台です。
301~800マイル区間では稚内の8.49や女満別の8.37、鹿児島・長崎の7.94あたりがお得です。
東京を起点に見ているので、距離が遠い北海道や九州がかなりお得だということが分かりますね。
沖縄は801~1,000マイル区間ですが、マイル価値が6.92円と距離の近い九州よりも価値が低くなっています。
ここに関しては「距離が遠いほどお得」には該当しないようです。
私は九州在住なので、特典航空券に交換するとめちゃめちゃお得です。
また、今回はレギュラーシーズンの1マイルの価値を計算しましたが、ローシーズンの東京ー石垣のマイル価値を計算すると、なんと、10.49にもなります。
つまり1マイル=10円以上の価値!
すごいですね!
また、ANAトク旅マイルで特典航空券に交換できると、さらに2倍相当の価値にもなりますよ〜。
最強すぎますね
スカイコインに交換する
ANAのマイルはスカイコインに交換することもできます。
スカイコインは航空券以外にもツアーやホテル代、ANAモールでのショッピングなどに「1コイン=1円」相当で利用できます。
スカイコインに交換する場合、1マイルを何コインに交換できるかがポイントです。
実はこちらの交換率も様々な要因で少しずつ違うんです。
交換率は1倍から最大1.7倍となっています。
- 交換マイル数
- 会員ステータス
会員ステータスは以下の区分で交換率が異なります。
- ANAダイアモンドサービスメンバー、ANAプラチナサービスメンバー、ANAブロンズサービスメンバー
- ANAスーパー フライヤーズカード、ANAカード プレミアム、ANAゴールドカード
- ANAカード(ワイド・一般)、AMCモバイルプラス会員
- ANAマイレージクラブカード
詳細についてはANAの公式サイトをご確認くださいね。
現在は交換レートアップキャンペーンが開催されているので、一律交換レートに0.2が加算されます。
2024年2月6日(火)15:00~2024年3月31日(日)23:59(日本時間)まで
時々キャンペーンが開催されますので、お得なタイミングで交換したいですね。
ホテル予約に利用する
ANAの場合、提携のANAワールドホテルやANAトラベラーズホテルなどの宿泊費にマイルを利用することができます。
ただ、「1マイル=1円」として利用することになるのでお得度はないですね。
せっかくのマイルですからもう少し付加価値をつけたいところです。
ホテルの予約に利用するのであれば、スカイコインに交換して使うことをおすすめします。
こちらも時々マイルバックキャンペーンなどが開催されます。
現在は20%マイルバックだそうです!
2024年2月1日(木)0:00~3月31日(日)23:59
こちらのキャンペーンは参加登録が必要なので、利用予定がある方は忘れずに参加登録してくださいね!
ショッピングに利用する
以下のショッピングサイトで1マイル=1円でお買い物ができます。
- ANAモール
- ANAショッピング A-Style
- ANA Selection
こちらも現在キャンペーン開催中!
~3月31日(日)23:59
こちらのキャンペーンも参加登録が必要です。お買い物前に参加登録してくださいね!
個人的にはどうしても欲しいものがある、特典航空券は使わない、そんな時の最後の選択肢かな?と思っています。
他のポイントに交換する
マイル以外のポイントに交換することもできます。
ただし、ポイントに交換する場合「1マイル=1円」またはそれ以下の交換率になりますので、せっかくのマイルの価値が台無しです( ; ; )
どうしても使い道がない場合のみ、交換してくださいね。
- スターバックスカード
- 楽天Edy
- Tポイント
- nanacoポイント
- マツキヨココカラポイント
- ヤマダポイント
楽天ポイントに交換する場合は10,000マイルが8,000ポイント、つまり「1マイル=0.8円」となり、すごく損した気持ちになります( ; ; )
マイル利用時の注意点
マイルの有効期限
マイルには有効期限が設定されています。
ANAもJALも有効期限は積算月の36カ月後の月末まで
うっかり期限を過ぎてしまうと貯めたマイルは失効してしまいます。
定期的にアカウントを確認して、有効期限内にマイルを使用することが重要です。
特典航空券に利用できない場合はスカイコインに交換しておきましょう!
なお、ANAの場合、以下のマイルはキャンペーン毎にマイルの有効期限が異なります。期間限定で付与されたマイルは要注意です!
- グループ2:期間限定マイル
- グループ3:用途・期間限定マイル
- グループ4:航空関連サービス・期間限定マイル
特典航空券の空きがない
特典航空券の席数は限られています。
特に人気のある路線やシーズンにはすぐに埋まってしまいます。
早めに予約することで、希望する日付や目的地への空席を確保することができます。
なお、特典航空券は便の出発前までなら日程の変更が可能(路線の変更はできません)なので、目的がある場合は早めに特典航空券を取得しておきましょう。
特典航空券が利用できない期間がある
航空会社によっては特典航空券が利用できない期間が設定されている場合があります。
なお、ANAでは現時点では特定航空券が利用できない期間はありません。
あくまでも現時点ではなので、変更になる可能性もありますので、必要な航空券は早めに手配しましょう。
まとめ:マイルの価値は1マイル何円?
今回はマイルの価値についてお伝えしました。
マイルの価値は交換対象や交換時期によって変動するため、一概に「1マイルは何円」と定義することはできません。
マイルは、特典航空券に交換することが最もマイルの価値を高めます。
中でも長距離便をローシーズンで特典航空券に交換すると1マイル10円以上の価値にも相当します。(基準運賃で計算しているのでちょっと高めの見積もりです)
一般的なポイントは「1ポイント=1円」ですから、マイルは使い方によってはその10倍の価値に化けることもあるんです。
今ポイントを貯めている方は、ぜひマイルを貯める方法にシフトして、もっと自由に旅行を楽しみましょう。